2017年9月 当歳らんちゅうの育成

今月の当歳魚たちのようすをお伝えします。
今月始めに山田芳人さんの飼育池を訪問した際、これまで本ブログでご紹介してきた当歳魚の兄弟魚たちが倍くらいのサイズに育っているのを見て、改めて山田芳人さんとの育成技術の(大きな)違いを実感しました。それに加えて、山田芳人さんの育成魚との決定的な相違点は、体や尾びれの「つくり」です。肉瘤の発達具合はともかく、遺伝的にはまったく同じ兄弟魚なのに「つくり」がこれだけ違っているとなると、やはり現在の飼育方法そのものを見直さざるを得ないでしょう。ただ、飼育容器の大きさはスペースの都合で変えることができませんので、何ができるのかこれから来春に向けて考えていきたいと思っています。

8月26日の当歳魚たちのようすです。ちょっと前に撮影したばかりですが、今見るとみんな体の線がまだ細く感じられます。



9月2日の当歳魚たちのようすです。100円硬貨を入れるのを忘れて撮影してしまいました。この日の写真は2点だけです。

そして、現時点で最新の9月9日の当歳魚たちのようすです。サイズは大きくなってきていますが、写真でみると前の週に撮影した当歳魚とあまり違いが感じられません。



2017年9月 山田芳人さんのらんちゅう飼育

9月最初の土曜日、山田芳人さんの飼育池を訪問させていただきました。
今年もらんちゅう品評会の季節に入り、この先しばらくは毎週のように全国各地で品評会が開催されます。山田芳人さんもいろいろな品評会に参加されることもあり、なかなかお時間の都合がつきにくくなるため、急遽おじゃまさせていただくことになりました。


今年、山田芳人さんは卵をあまり採らなかったのとのこと。加えて採った時期もいつもより遅かったそうです。しかし、「いつもより池あたりの飼育数を少なくしたのが良かったみたいで、5月生まれの魚でも十分すぎるくらい大きくなっちゃいました」と、山田芳人さん。秋の大会の出品時に、大きく育ちすぎていると評価が下がってしまいますので、大きくなり過ぎないよう成長をコントロールしているとのことです。

今回も、秋の大会に使用するかもしれない魚を、まだ大会まで時間のある今の時期に、惜しげもなく披露していただきましたのでご覧ください。

当歳魚の中に、こんな立派なフンタンをもった個体もいました。

そして、中でもこちらの個体! 撮影がイマイチで、ちょっとまがったように写っていますが、もちろん現物はそんなことはありません。動画でお見せしたいほど見事な魚です。大会での活躍が期待されます。

その他にも、いくつか撮影させていただきました。
毎度のことですが、撮影用にとお願いすると、次から次に良い個体が登場するのが本当に驚きです。


こちらは、山田芳人さんが現在育成されている当歳魚の中では一番小さい、6月生まれの魚たちです。山田芳人さんによると、「この中にもまだ良いのがいますよ」とのこと。まだ小ぶりですが、5月生まれの魚がすでにかなり大きくなっているところからすると、この6月生まれの魚たちも秋の大会の頃には、十分なサイズになっている可能性は大です。