2014 第32回日本観賞魚フェア 2014年4月

去る4月11~13日、東京都江戸川区タワーホール船堀にて「第32回日本観賞魚フェア」が開催されました。
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このイベントでは、出品魚数約600尾の中から「農林水産大臣賞」を決める「全日本金魚品評会」が行われました。
江戸川区も前回ご紹介した弥富市と同じく、金魚の生産地として有名なところです。船堀駅の建物の壁面には、金魚をモチーフにした大きなモザイクの壁画がみられます。
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初日となる11日は、平日にも関わらず会場前にはこのような入場待ちの列ができるほど盛況でした。DSC_0701

全体総合優勝で農林水産大臣賞を獲得したのは、吉岡養魚場さん出品の水泡眼でした。水泡眼という品種が総合優勝することは、とても珍しいことです。それだけこの個体の仕上がりが素晴らしかったということなのでしょう。DSC_0837

その他にも、目についた金魚をいくつかご紹介したいと思います。
なお、このイベントの展示はすべてガラス水槽を使用していますので、画像も横から見たものだけとなっています。

肉瘤がよく発達していて、なおかつ細かく複雑な更紗模様がきれいなランチュウです。DSC_0719

キャリコ体色らしい青い発色と、鮮やかな赤が印象的な個体です。DSC_0753

こちらは、透明鱗で出目性のオランダシシガシラです。いわゆるモミジとよばれる劣性遺伝するタイプの透明鱗で、普通鱗と同じように更紗模様が表現されます。普通鱗の更紗にはない「つや消し」のような色彩が魅力です。このタイプの品種は、これまでの量産品種には見られなかった新しいものです。
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愛知県弥富市において、近年作出されたアルビノチョウテンガンです。2006年から品種改良が始められ、これまで国内はもちろん海外からも輸入されていない新しい品種です。この金魚の魅力はやはり「上を向いた赤い目」でしょう。ランチュウと同じように背びれはありません。DSC_0742

こちらもアルビノで、ヒレ長タイプのランチュウです。このタイプもこれまでほとんど見られませんでしたが、近年金魚愛好家の方によって作出されました。
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こちらも同じくヒレ長タイプのランチュウですが、体色が漆黒になるブラックランチュウのヒレ長タイプです。この表現の金魚も今まで見られなかったものです。DSC_0747

変わりものの品種だけでなく、スタンダードなものもご覧いただきましょう。
こちらの2個体は、いずもアズマニシキですが色彩表現や体型が違っているのがおわかりいただけると思います。どちらもカレンダーのモデルになりそうな美しい個体です。
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最近、よく見られるようになっている輸入金魚には、このような日本のこれまでの品種にはない特徴をもつ金魚がみられます。
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なお、本ブログでは金魚だけをご紹介していますが、このイベントでは他にメダカ、熱帯魚のディスカス、グッピー、そしてビーシュリンプなどの展示もあります。

「日本観賞魚フェア」は、来年も今年と同じような時期に開催されると思いますので、機会があればぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?