愛知県名古屋市にある名古屋港水族館において、2013年8月20日から9月1日までの約2週間、山田芳人さんのらんちゅうの展示が行われました。
名古屋港水族館では、2013年3月19日より「特別展2013年 金魚らいふ ~観る 知る 飼う~」と題した金魚の展示を行ってきました。日本を代表する観賞魚のひとつである金魚をさまざまなテーマで紹介し、水族館の来場者に金魚の魅力を知ってもらおうという企画です。
金魚の展示は南館1階の「海のギャラリー」で行われ、天井の高いひろびろとしたスペースの一部も展示場所となりました。
では、まず今回の山田芳人さんのらんちゅうを展示場所の準備のようすからご紹介します。
展示場所の設営は水族館閉館後の午後8時頃から始まりました。私たちが会場に到着すると、らんちゅう展示水槽のまわりに装飾用のコケをつける作業が行われていました。黒色の丸いFRP水槽に水を入れる作業もまだ途中です。
今回の名古屋港水族館でのテーマ別展示は、山田芳人さんのらんちゅうの紹介が最終となりました。この大きなパネルは、山田芳人さんとそのらんちゅうについて紹介しています。らんちゅうが展示される水槽のすぐ上に掲げられていました。
この大きな看板をくぐって中に入ると、いろんな種類の金魚が詳しい説明とともに展示されています。また、動画では弥富の金魚の市場のようすなども紹介されていました。
そして、圧巻なのはこの水族館ならではの巨大な水槽に群栄するいろいろな種類の金魚たちです。水量が10トンもあるというこの水槽の水は、展示当初なかなか金魚の調子が上がらなかったため、養魚場から運んできたのだそうです。写真で見るとそれほど大きくないように思えるかもしれませんが、みんなそれぞれ大きな親サイズの金魚です。このときは閉館後で照明が落ちた後でしたが、撮影のためにライトを点灯していただきました。そのため、金魚たちはちょっとぼーっとしています。
ちなみに、こちらが昼間の展示時間中に撮影した同じ水槽のようすです。金魚の調子は大変良く、群れたり、一か所に集まってぐるぐるとかたまりになったりと活発に泳いでいました。
展示用のらんちゅうを展示水槽に入れる山田芳人さんです。水合わせもそこそこにどんどん水槽にらんちゅうを入れていきます。一般的にはもっと慎重にらんちゅうを扱うものなのですが、山田芳人さんは自宅の飼育池でするのと同じように扱っていました。そして、展示期間のエサの与え方や管理方法などを水族館職員の方に説明して会場を後にしました。
そして、こちらが山田芳人さんのらんちゅうを展示するスペース全体のようすです。
2つの丸い水槽の中央には、日本らんちう協会の品評会で受賞した際の表彰状やトロフィーなども展示されました。
展示水槽を泳ぐらんちゅうをみつめる山田芳人さんです。水族館の担当の方の細やかな管理もあって、らんちゅうたちは展示期間中ずっと調子を崩すことなく良い状態を保っていました。
ちなみに展示されたらんちゅうについて山田芳人さんにお聞きすると、「この水槽の中から今年の秋の品評会に出品しますよ」とのこと。そんなレベルのらんちゅうを惜しげもなく展示用に持ってきてしまう山田芳人さん。この展示を見たことをきっかけに金魚の飼育を始める人がひとりでも多く現れることを願わずにはいられません。