山田芳人さんのらんちゅう飼育 8月

毎日暑い日が続いています。
水道水から出る水も、水というよりはぬるま湯といった感じで、本当にこの暑さには人も魚も参ってしまいます。
毎月ご紹介している山田芳人さんの当歳魚も、この暑さで温室内の飼育池の水温が高くなりすぎ予想していた以上にうまく調整ができなかったため、残念ながら今回ご紹介できるのはわずか2個体のみとなってしまいました。ほとんどの個体が「戦力外通告」を受け、品評会向けの育成ラインから外れることになってしまったのです。
というわけで、当歳魚の成長と変化を追う「追跡シリーズ」は企画倒れになってしまいましたが、屋外の飼育池の方にはこんなにきれいで良い当歳魚がたくさんいるので、今回はそちらをご紹介したいと思います。

DSC_8163
DSC_8089

今回も個体解説は山田芳人さんにお願いしました。

○ 愛称=モンジ

今年の猛暑で水温上昇を抑えきれず尾が負けてしまいました。撮影後、観賞用として金魚店に引き取っていただきました。DSC_7942

○ 愛称=夢吉

自分の予想以上にはならなかった魚ですが、素直な魚で色柄がきれいです。秋の水温低下とともに尾張りにもう少し張り戻りが出れば品評会に出品できる魚になります。DSC_7905

8ー1

今現在細みで迫力に欠けますが秋の水温低下とともに膨らみが出て見栄え良い魚になる様な気がして大切にしています。DSC_8035

8ー2

かんざしで色損の魚ですが、総体的なバランスのとれた魚で品評会用として出品する予定です。DSC_7983

8ー3

まだ幼い感じで迫力に欠けますが、鱗並びが良く、尾形が強からず弱からずしなやかな感じの味魚タイプです。ローカル会のベテラン審査員に受ける魚だと思います。DSC_8052

8ー4

赤勝ち更紗でバランスの良い魚です。頭のフンタンがもう少しあればローカル会の品評会上位を狙える魚です。秋の水温低下ともに迫力を増せば、ローカル会上位を狙い出品予定です。DSC_8070

8ー5

綺麗な柄の魚です。色揚げの餌を与え始めたばかりでまだ色の出が悪いですが、色が揚がり秋の水温低下とともに迫力を増せばメジャークラスの魚になる気がします。DSC_8099

8ー6

更紗模様でバランスの良い魚です。尾形にもう少し前がかりがあればメジャークラスの魚です。他でカバーできるように色を揚げ体型を仕上げようと思っています。DSC_8102

8ー7

「ヘッドライトフンタン」で、頭から体形は良いのですが尾張りがもう少し出れば最高です。親骨の出かたの角度を見ると厳しい感じですが、もう少し我慢して仕上げてみます。DSC_8124

8ー8

「窓」のバランスの良い魚です。尾止めの所に止め瘤があります。審査の時、運の分かれる魚です。この欠点を打ち消す魅力もある魚です。DSC_8154

8ー9

素赤の魚で全体的にはバランスの良い魚ですが、少し付け違いがあります。上手に尾を使って捌いてくれれば、審査員の目を誤魔化してくれるかな? と思っています。DSC_8144

今回の山田芳人さんの当歳魚はいかがでしたでしょうか? 最初の2つは、前月までご紹介してきた個体で、8ー1から8ー9が今回初めてご紹介する個体です。
来月はもう9月です。らんちゅうの品評会の季節が始まりますので、本ブログでも山田芳人さんのらんちゅうの品評会結果をご紹介していきたいと思います。

そして、今回の最後は本ブログではすでにお約束となっている(?)星更紗を食べるらんちゅうのようすの紹介です。粒の大きさも今頃のらんちゅうにちょうど良いので、星更紗を中心に与えて品評会に向けた仕上げを行っていくところです。
DSC_8188
DSC_8206

それでは、次回もお楽しみに。