先月、ついに山田芳人さんから荷物が届きました。
もちろん、その中身はらんちゅうの当歳魚です。今年は昨年とはちがい、卵ではなくふ化したばかりの稚魚が送られてきました。
餌はふ化したてブラインシュリンプを与えます。金魚飼育の場合、熱帯魚とはちがってブラインシュリンプの卵の殻を分離したり、塩水から淡水に戻すといった作業はあまり一般的ではありません。しかし、弊社ではメダカやグッピーその他にもブラインシュリンプを与えているので、卵の殻だけは分離してから与えています。
その当歳魚はこれまで2回選別作業を行い、現在は100匹ちょっとくらいずつを2つの飼育容器に分けて飼育中です。つい最近になって冷凍アカムシを与え始めました。アカムシを食べられるようになると、体の大きくなっていくスピードが速く感じられるようになります。
こちらは、昨年二歳魚どうしから得られた当歳魚の中で、唯一の「四つ尾」として残した個体です。昨年、本ブログにて角度によって良く見えたり、見えなかったりといったようすを何度もお伝えしました。写真で見てもよくわかりませんが、泳ぎはあまり上手ではなく、静止すると頭を下げがちです。体も小さめで、秋までにいわゆる二歳魚サイズにするのは難しそうな気がします。
上の個体のメス親はこちらの白の三歳魚です。現在もとても調子がよく、どんどん体も大きくなってきています。秋までには品評会の三歳魚サイズになるのはほぼ確実です。しかし、この柔らかすぎる尾びれ…このように尾を振って泳ぐと尾のかたちがわからなくなるほどです。今はこんな姿ですが、当歳魚のときはもっと尾に張りがありました。
この白の個体の当歳魚のときの姿です。2015年6月のちょうど今頃に撮影したものです。
こちらも三歳魚です。オスと思っていたのですが、今春卵を産みました。結局、三歳魚でオスなのは2匹だけで、あとはすべてメスでした。中には、卵も産まず追星も出ず、という個体もいますが、この三歳魚も昨年二歳魚のときには卵を産みませんでした。今年は春先からどんどん餌を与えていたら、あっという間にお腹が出てきました。そしてある日、大量の卵を飼育容器内にばら撒き、飼育水は産卵によって泡だらけになってしまいました。こんなことを他のメスと交互に何回か繰り返していたのですが、最近この産卵ラッシュもようやく終わりを迎えたようです。
次回も当歳魚のようすをお伝えしたいと思います。