2017年2月 山田芳人さんのらんちゅう飼育

昨年は本業の方がお忙しくなかなかご来社いただくことができませんでしたが、今年に入ってから山田芳人さんに社内で育成中のらんちゅうをみていただきました。その際、明け三歳魚たちについては「ずいぶん大きくなっていますね」とおっしゃっていただくことができたので、育成のペースとしてはまずまずといったところでしょうか。それ以外の課題はまだまだ多いのですが…

昨年は、水温の低くなる冬の間はほとんど餌を与えませんでしたが、今シーズンは以前から与えようと決めていました。通常、飼育書などでは「冬は与えない」とされていることがほとんどなので、まったく与えないという方も多いと思います。ただ、これは飼育水を青水にして冬越しできるということが前提です。うまく青水にすることができないと、金魚を良い状態に保ちながら冬越しすることはできません。真冬に青水の中を泳ぐ金魚たちがこうした植物プランクトンなどを摂食していることは、その緑色をした糞をみれば明らかです。つまり、飼育者が餌を与えなくても金魚たちは冬の間も食事はしているわけです。
ところが、社内の飼育スペースは日光が十分届く環境ではありませんので、たとえ青水をどこかから持ってきたとしても、とてもそれを維持することはできません。そのようなことから現在の飼育環境では透明な水で冬越しするしかないので、なんとかあまり痩せさせずに冬を越したい、というのが冬にも餌を与えようと思ったきっかけです。その結果については、また別の機会にご紹介したいと思います。

今回は、ここ10年の間に山田芳人さんが品評会に出展されたらんちゅうをご紹介します。ほぼ毎年品評会での撮影は行ってきましたが、そのほとんどで山田芳人さんのらんちゅうは上位入賞されているので、さがせばあちこちから山田芳人さんらんちゅうの写真がでてきます。写真をさがす作業をしながら改めてその「すごさ」を実感させられました。

こちらの親魚は、ご記憶の方も多いのではないでしょうか? 本ブログを始める以前の魚なので、この場でのご紹介は初めてです。

こちらの個体は全国大会での撮影です。画像の左上に「6」=東関脇の札がみえます。その後、山田芳人さんのご自宅でも撮影させていただきました。

こちらの個体は、以前本ブログでもご紹介したことがあります。安定感のある見事な尾形が印象的でした。