2016当歳らんちゅうの育成 その4

今回は、山田芳人さんから卵でいただいた方のらんちゅうの稚魚のようすからご紹介します。
昨年5月に山田芳人さんからいただいた当時の当歳魚よりもやや大きいくらいのサイズに育ってきました。しかし、尾型の良さそうな個体ほど体が大きくなっていないようです。というよりは、好ましくない形状の尾ビレを持つ個体ほど体が大きくなっている、というべきかもしれません。
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いくつかの個体を大きく撮影しました。この写真だけではよくわかりませんが、実際には体のサイズが他の個体よりもひとまわりは小さいです。
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こちらは、上の個体よりもさらに小さいので、秋までにふつうのサイズに育て上げるのはちょっとむずかしいかもしれません。
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色変わりが始まっているこの個体は、逆に他の個体よりもひとまわり大きく、尾型も良さげなので群れで泳いでいると目立ってみえます。しかし、残念ながら尾が傾いている上に、背のラインに深刻な問題がみられます。
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一方、こちらは紅白ペアから得られた当歳魚のようすです。
色変わりが終わりに近づいてきていますが、エサをよく食べているわりにはあまり腹がふくらんできません。頭の瘤の発達も遅いようです。
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こちらは、その中でも唯一腹のふっくらしている個体なのですが、ちょっとコロコロしすぎている感じがします。エサを与えた後にはもっと丸い体型になってしまいます。
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「その3」の最後のほうでご紹介した白い二歳魚がやはり産卵しました。じつは、5月に入って今回で2回目の産卵です。1回目はいかにも調子の悪そうな白い卵を池の底一面に産卵しました。産卵後、魚は別の飼育容器に移動し、卵をそのままにしていましたが、まったくふ化しませんでした。
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産卵したメスといっしょの飼育容器にいた二歳魚です。胸びれには追い星が現れていることがわかります。しかし、この個体がメスを追いかけているようすはみられませんでした。
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こちらの個体も同じ飼育容器にいましたが、やはりメスを追いかけているようすはみられませんでした。それどころか追い星も現れていないようです。
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これら以外にもあと一匹オスがいて、その個体だけがメスを追いかけていました。