当歳らんちゅうの育成 その11

朝の水温が20℃以下になる日が多くなってきました。いつも水温計は必ずチェックしてからエサを与えるようにしています。とはいっても、基本的には魚の動きというか、寄ってきてエサを欲しそうしているかどうかで与えるエサの量を調整します。
今でも冷凍アカムシは与えていますが、以前とはちがって1日に1回だけしか与えていません。それ以外は人工飼料をメインに与えています。水温の高かった時期には、「特選金魚の餌 夢更紗」も与えていましたが、今は「特選金魚の餌 星更紗」が中心です。
飼育池に近づくと、らんちゅうたちはすぐに寄ってきてエサを催促します。下の画像は、エサを与えた直後のようすです。
DSC_2040

写真を撮影した日は飼育水が新しく透明でしたが、水換えから2日も経つと飼育水はけっこう濁ってきます。そんなときは、浮上性のエサのほうがどれだけ食べたか一目でわかるので便利です。6〜7月頃にメインで与えていた「特選金魚の餌 夢更紗」は沈下性のエサですが、浮上性の「特選金魚の餌 星更紗」もちょくちょく与えていたせいか、どちらもとくに問題なく食べてくれます。しかし、どちらかというと、ここのらんちゅうたちは、浮上性のエサのほうを好んで食べるようです。
DSC_2047

エサを食べている上の画像の個体です。前回もご紹介した個体ですが、あれからまたひとまわり体が大きくなりました。尾のクセ(傾き)は相変わらずです。
DSC_1875

この角度で見ると、目が見えないので何の生き物だかわかりません。当歳魚ですが、エサを吸い込むように食べる姿にはすでに迫力すら感じられます。
DSC_20360303

上の画像の個体です。このらんちゅうも前回ご紹介しました。口のまわりが赤く縁どられているせいで、表情がとても豊かです。
DSC_1976

これらのらんちゅうは、太陽光が直接あたることのない環境で育成していますが、色はそこそこに赤くなってきました。また、緑色のコケなどもいっさい生えてきません。コケが生えてくれば、それはそれである程度残すとは思いますが、ヌメリがつくだけなので水換えのたびに全部きれいに洗いおとしています。
DSC_2003

次回は、山田芳人さんに今回育成した当歳魚の順位付けと評価をしていただく予定です。そして、さらに山田芳人さん自身の育成された兄弟魚たちの姿もあわせてご紹介します。飼育者や飼育環境がちがうと、どれだけ魚の仕上がりがちがってくるのかを比較してご覧いただくことができます。ご期待ください。