山田芳人さんのらんちゅう飼育 10月

今年はいつまで暑い日が続くのかと思っていたら、さすがに中旬にもなると昼間の気温は高めでも夜はぐっと下がるようになり、ようやく秋らしくなってきたようです。
先月からすでに全国各地でらんちゅうの品評会が開催されていますが、今月中旬からはいよいよ今シーズンもピークを向えます。11月3日、東京都・明治公園にて開催される「日本らんちう協会 第五十八回 全国品評大会」に向けて仕上げの最終段階に入ってきているのです。
昨年の第五十七回大会では当歳魚の部で見事に東大関を獲得した山田芳人さんですが、今年も昨年同様の活躍が期待されます。今回もそんな山田芳人さんの今の状況をリポートすべく、飼育池を訪問してきました。
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飼育池で仕上がり具合を確認する山田芳人さんです。この洗面器に泳いでいるらんちゅうの撮影は今回NGです。すでに全国大会に向け戦闘モードに入っていますので、全国のライバルに今から手の内をあかすわけにはいかないのです。
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じつは、今月の中旬頃から体調を崩すらんちゅうが出てしまいました。大会前の大事な時期に病気が長引くと、取り返しがつかなくなってしまうこともあります。しかし、現在では体調も戻ってきていますので、一安心といったところです。それでは、今回も山田芳人さんによる個体解説とともにらんちゅうの姿をお楽しみください。なお、ずっとこのブログでご紹介してきた「夢吉」が体調不良のため、今回ご紹介できなくなってしまいました。

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前回撮影より腹形が下がり、太みも増し、品評会でも評価を受ける姿になってきました。後は出番を待つ状態です。DSC_9235

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前回撮影より色が揚がり、体が膨らみ一段と良く魅せます。来年のオス種親候補ですが、品評会に出品し皆様に見てもらいたい、という気持ちもあります。DSC_9231

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前回撮影より腹形が下がり仕上がってきましたが、頭の発育が悪く、尾形もいまいちで尾止めも決まっていません。これを打ち消す取り柄がないため、これ以上は望めない感じです。DSC_9250

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前回撮影より前がかりをみせる様になり、色も一段と揚がってきました。泳ぎの素直な魚で二歳時が楽しみな魚です。DSC_9398

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素赤の魚は尾筒から尾先にかけ6~8割赤が巻き、そこからスカットと白く抜けた尾の柄が良く魅せます。この魚は各パーツは良い所がありますが、現時点ではアピールする所がありません。2才までしっかり飼い込み迫力勝負です。DSC_9339

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前回撮影よりほぼ変わりなく順調に来ています。鰓病から治ったばかりですが、やつれもなく品評会の出番を待つ状態です。DSC_9336

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前回撮影より色が揚がって体形も出来てきましたが、この体を支える尾が小さい感じです。ちょっとバランス悪い感じがします。メス魚で来年の種親候補です。DSC_9318

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前回撮影とあまり変わりありませんが、鰓病から治ったばかりの状態です。これからしっかりと仕上げて行きたいと思っています。DSC_9283

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右側の小さい方がオスで、三河金鱗会小の部西大関です。鱗並びが綺麗で尾形の良い魚です。左側の大きい方がメス兄弟魚です。同じく三河金鱗会大の部立行司です。DSC_9364

山田芳人さんの飼育池をリポートする、といいながらもやはりこの時期の撮影は今までのようにはいきません。山田芳人さんの本命のらんちゅうの姿は大会当日までお預けですが、来月はいよいよその大会のようすをご紹介したいと思います。DSC_9406

それでは、次回もお楽しみに。