野生のフナを先祖に持つ金魚は、個性的な体型や色を目指して品種改良されてきました。鮮やかな色彩、長いヒレ、丸くて体高のある胴、瘤のある頭等々。ところがフナにくらべて不完全な内臓をしていることが多く、このため金魚に与える餌には繊細で高度な条件が要求されます。内臓にやさしいこと、栄養吸収に優れていること、美しい照てり・艶つやが出ること、そして健康的に育つこと。
特撰金魚の餌 星更紗は、最高品質の原料をふんだんに使用し、金魚の生育に適した独自の成分を配合した金魚育成用高級餌です。
主食として毎日与えることで、美しい照てり・艶つやをもつ健康的な金魚を育成することができます。また、消化吸収の良い原料を使用しているために、栄養を効率よく吸収して、大きく、逞しく育ちます。
浮上性の餌の最大のメリットは、与えた量、食べのこした量が一目でわかるということです。金魚の体調を管理する上で、水かえとともにもっとも重要なのが餌やりです。餌を与えるとき、金魚の動きや、餌を食べにくる速さなど金魚の体調をあらわす行動をよく観察することが上手に金魚を育てるあげるコツといえます。浮上性の餌なら、餌を与えたときの金魚の行動が観察しやすいので、飼育経験の少ない人でも餌やりの失敗を減らすことができ、上手に金魚を飼うことができるでしょう。
数多い金魚の品種の中でも、ランチュウは熱心な愛好家が全国に数多くいることで知られています。これまで、こうした愛好家の間では沈下性の餌を与える人が多かったため、「ランチュウには沈下性の餌」と思い込んでいる人も少なくないようです。しかし、最近では浮上性の餌の特長が見直されランチュウにも積極的に利用されるようになってきているのです。
沈下性の餌は、池の底に沈んでから動くことはあまりありませんが、浮上性の餌では、金魚は食べるために水面にあがり、餌を追いかけるように泳がなくてはなりません。これが金魚にとってよい運動になるのです。そして、このような金魚の動作をみることで体調の善し悪しを判断しやすくなります。また、金魚から排泄された糞が池の底に沈んでいると、沈下性の餌ではこうした排泄物も同時に吸いこむことになります。ランチュウを健康に飼育する上で、こうした状況は決して好ましいとはいえません。浮上性の餌ならこういった問題はおきにくいという点も長所のひとつといえるでしょう。
朝一番に与える餌は、人工飼料ではなく冷凍アカムシです。これはランチュウにとって重要な観賞ポイントのひとつである頭部に発達するコブ「肉瘤(にくりゅう)」をつくる上で必要ですので、一日一回は必ず与えます。
昼間は自動給餌機を用いて浮上性の餌を少量ずつ数回与えます。昼食時に帰宅した際も、浮上性の餌を与えますが、このときランチュウを泳がせるように少量ずつ与えて、ランチュウの動きをよく観察します。水が古くなって汚れてくると、ランチュウの餌を食べる量が少なくなってきます。このような場合は、餌の量を減らして餌が残ることのないようにします。
05:30 | 起床 |
06:00 | ミジンコ採取 ※ミジンコ取りの時期のみ |
06:30 | 1回目のエサやり |
07:00 | 水替え |
08:00 | 就業に向かう 午前中2回(自動給餌器にて給餌) |
12:00 | 一度帰宅してエサやり |
13:00 | 就業に向かう 午後一回(自動給餌器にて給餌) |
18:00 | 就業を終え帰宅 |
18:30 | 水替え・選別作業 |
21:00 | 帰宅 |
コンクリート製タタキ池 150×150cm |
12面 |
コンクリート製タタキ池 300×150cm |
3面 (親魚・種魚用) |
FRP製池 300×150cm |
3面 (屋内・当歳魚用) |
※各池は、すべてエアーレーションをしています。エアーストーンには細かく、均一な泡がでる円型タイプの高温焼結エアーストーン「S104 バブルメイト」を使用しています。
57回の全国大会の歴史を重ねた、東部、中部、西部3本部のランチュウの愛好会が集う組織です。
毎年11月3日(文化の日)に日本全国のランチュウ愛好家が集い、品評大会を開催しています。審査は当歳魚、二歳魚、親魚に分けて行われ、それぞれで順位を決定します。中でも当歳魚はもっとも出品数が多く競争が激しいため、上位入賞は大変難しいといわれます。順位の発表は大相撲と同じような番付によって行われ、第一位は東大関、第二位は西大関というように呼ばれます。なお、横綱は大関を3回獲得した個体に与えられています。
※解説:山田芳人さん
4月生まれの子で兄弟魚も多数品評会で入賞しました。エラブタがすっきりして頭・フンタンの出がよく、筒白で、尾の親骨の出方がよく、水切りのよい尾形です。
東大関と兄弟魚。目幅があり、体全体の太みのあるランチュウで、フンタンの出がよく、水を抱き抱える尾形です。
フンタンの先に紅を残した配色のよい柄で、ヘッドライトという名がつけられていました。ど派手な尾形で、実際よりも大きく見せます。
白地に、絵に描いたような紅がインパクトのあるランチュウで、太み、尾形のバランスがよく、誰の目にもとまるランチュウです。
日本らんちう協会 中部本部 理事
尾張優魚会会長
1965年愛知県生まれ。小学校四年生のときからランチュウ飼育を始める。尾張優魚会会長として、地元の愛魚家とともに仔引きして競い合う会の発展に尽力される。印刷会社勤務の傍ら、魚作りに励む。
第49回日本らんちう協会全国品評大会で、当歳魚で東西大関を獲得、第53回全国大会で、当歳魚で二度目の日本一となり、2012年11月、第57回大会において、四年振り三度目の当歳魚での日本一となる。その無類の強さは全国の愛好家の知るところとなった。
※金魚伝承 第二十三号(Pisces)から引用